マネージャー


音楽もよく分からず、この世界のルールなんか知らず、

ド素人のままこのバンドのマネージャーになってしまった僕は、

いわゆる業界の常識、こうあって当然というようなものを持ち合わせて無くて、

関わる人に対してご迷惑をおかけしたり、無礼だと感じさせてしまったりすることがあります。

間接的に「ああいうスタッフずらしているやつが一番むかつく」と言われたり、

僕に直接ではなく、お世話になっている兄貴に「あの松本ってどうなってんの?」

と電話がかかってきたりしたこともありました。

 

この世界での仕事の進め方、人とのつながり方、重要視するべきことなど、

一つ一つが毎日新鮮な発見で、自分のいたらなさを知らしめられます。

 

日本社会で仕事をする上で持ってしかるべき常識を持たず、

甘い学生気分でやってきていたところが多々あったなぁと反省しています。

 

ただ、でもそう反省すると同時に、丸くなって「常識」とか「普通はこう」とかに縛られる

つまんない人間にはなりたくないとは思っています。

無礼だと思わせてしまった人には、ちゃんと正面から誠意を伝える。

仕事をする上では、妥協しない最高の働きを心がける。

しかしそれでいて、当たり障り無く縮こまっている人間にはなりたくないです。

 

今まで通りこれからも僕の立ち位置は、「こういうふうに動いてよ。あっち営業行ってきてよ」

というトップダウンのマネジメントではなく、

あくまで主体がナイトdeライトのメンバーにあって、

彼らの働きを下から底上げして助けるボトムアップのマネジメントを行って行きたいと思っています。

「命令する権限は持たず、貢献する責任を持つ。」

ピータードラッカーの言葉を握りしめ、自分の中の譲れない軸をぶらさず、燃える情熱の元火を絶やさず、働きを進めていきたいと思っています。

 

ナイトdeライトの価値観は、一般的なミュージシャンの価値観ともしかしたら大きく異なっているかもしれません。

一部分を見たとき、常識が無いように思われるかもしれません。

例えばナイトdeライトは、「結婚記念日だから」という理由で大きなライブを断ったり、

「娘の誕生日だから」とツアーを早めに切り上げて帰ってきたりします。

仕事よりも家族が優先順位の高いところにあるからです。

大きなステージでギャラもたくさんいただいて歌う日もあれば、そういう話を蹴ってでも

小さなステージに出演させてもらうことがあります。

稼ぎよりもやりがいを大事にするからです。

仕事がどれだけ入るかよりも、メンバー同士の間に「愛」があるかにずっとずっと重きを置き、

ぎくしゃくし始めたら、すべての仕事を放ったらかして、みんなで遊びに行ったりします。

 

「常識」で言うと、全然優等生じゃないと思います。

世間一般の「社会人としてこうあるべき」に当てはまらないかもしれません。

しかし、確かに着々とこのバンドの活動の裾野は広がっていて、

前に出せなかったクオリティでCDが出せるようになったり、

前は100人に満たなかった会場に200人のお客様が来てくださったり、

昔は到底無理だと思っていた全国7カ所ツアーで、ソールドアウトが続出する勢いでライブを行えるようになったり。

めまぐるしいスピードでこういろんなことが実現してきているのを見て、

そして何よりもこの音楽を聴いた人からの「感謝の声」が届いたとき、

あぁやっぱりこれで間違ってない。これでいいんだって確信するのです。

 

常識にしばられて本来のビジョンや価値観を見失ってしまう事無く、

リラックスしながらも本当に大切なことを一番大切にして、

これからもナイトdeライトは進み続け、

そんなナイトdeライトを僕は支え続けさせてもらいます。

 

ナイトdeライトマネージャー

松本務

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